松下電器産業(現パナソニック)の生みの親である松下幸之助。
日本のビジネス界に多大な足跡を残し、経営の神様と称される偉大な方です。そんな松下幸之助氏の原点ともいえる起業の地が、実は東成区玉津にあるって知ってましたか?
東成区に住んでいても意外と知らない方は多い名所です。てことで、今回は、経営の神様のパワーにあやかろうと「松下幸之助起業の地」を訪れてきました。
松下幸之助起業の地の詳細


大阪メトロ今里駅より徒歩8分、道中のつるぎ橋から少し入った静かな住宅街の中に、その場所はひっそりと佇んでいました。

伝正院門前にある石碑に「松下幸之助起業の地」と刻まれています。

この近くにあった松下幸之助氏の自宅の借家こそが、大正6年(1917年)に後のパナソニックへと繋がる一歩を踏み出した場所です。ここで、松下幸之助氏自ら考案した「改良アタッチメントプラグ」(二股ソケット)の製造・販売に取り組み始めたわけですね。
この顕彰碑(石碑)は、生誕110年を記念し、地元有志の方々によって平成16年(2004年)に建立されたそうです。
住宅地の片隅で、かなり控えめですが、「経営の神様」の不屈の精神と、「ものづくり」への情熱が込められた歴史の重みを感じるパワースポット。新しいことに挑戦しようとしている人や、夢を追いかけている人にとっては、大きな勇気と希望を与えてくれるんじゃないかな。
福島区には創業の地がある
ちなみに福島区大開には、「創業の地」があって、松下幸之助氏は、ここで松下電気器具製作所を創立しています。
| 場所 | 時代 | 内容 |
| 起業の地(東成区玉津) | 大正6年(1917年) | 自宅の借家で、妻むめの、義弟・井植歳男氏(後の三洋電機創業者)の3人で改良ソケットの製造を開始した「第一歩」の地。 |
| 創業の地(福島区大開) | 大正7年(1918年) | 「松下電気器具製作所」を正式に創立し、本格的な事業をスタートさせた地。 |
碑文
旧地名:大阪府東成郡鶴橋町大字猪飼野1399・1400番地
現地名:大阪市東成区玉津2丁目7および14
松下電器産業を興し『経営の神様』と称された故・松下幸之助氏(明治27年~平成元年)は現・和歌山市の生まれ。
9歳で母のもとを離れて大阪に出、丁稚奉公を経て15歳で大阪電灯株式会社の配線工となりましたが、大正6年22歳の時、自ら考案した『松下式ソケット』を事業化するため会社を退職、この場所で独立の一歩を踏み出しました。
四畳半と二畳の借家の小さな工場で、幸之助夫婦と義弟の井植歳男氏(後の三洋電機創業者)が工夫と努力を重ね、多くの困難を乗り越えて、やがて世界的大企業とする基盤はここで培われていったのです。
東成・生野(旧・猪飼野)は古代から先進的な技術者の集まった土地で、この地の『もの作り文化』は現代にいたるまで数々の独創的な企業を生み、大阪の経済発展に大きな役割を果たして来ました。
幸之助氏がここで業を興したのも、東成・生野の地に新しい産業を受け入れるだけの、多くの先人が耕した豊かな土壌があったからにほかなりません。
本年は松下幸之助氏の生誕110年に当たります。
この偉大な企業家をこの地域の『もの作り文化』の象徴・わが町の誇りとして、起業の地に顕彰碑を建立いたしました。
平成16年11月「松下幸之助起業の地」顕彰会
松下幸之助起業の地へのアクセス方法・行き方
〒537-0023 大阪府大阪市東成区玉津2丁目14
※大阪メトロ今里駅から約550m(徒歩8分)

